企業の持続的な成長において、従業員のエンゲージメント向上は極めて重要な課題です。特に、多様な文化が共存するベトナムのような市場では、従業員の連帯感を育むためのユニークな取り組みが求められます。
この度、弊社Wacontreベトナム法人では、旧暦8月15日の中秋節(テト・チュントゥ)を祝う社内イベントを成功裏に開催いたしました。本稿では、単なる懇親会に留まらない、従業員の創造性とチームワークを最大限に引き出した「獅子舞コンテスト」という新たな試みについて、その企画背景から当日の様子、そして成功の秘訣までをレポートいたします。
社内イベントの新機軸:「獅子舞コンテスト」というユニークな企画
「会社の中秋節は、月餅(バイン・チュントゥ)を食べて終わり」— そんな固定観念を打ち破りたいという思いから、私たちの企画はスタートしました。従業員が受け身で参加するのではなく、自らが主役となってイベントを創り上げる。そのコンセプトから生まれたのが、各部署対抗の「獅子舞(ししまい)製作・演舞コンテスト」です。

この企画の最大の狙いは、楽しみながらチームビルディングを実践することにありました。一つの獅子頭を完成させるという共通の目標に向かって、部署のメンバーがアイデアを出し合い、役割を分担し、協力する。その過程は、普段の業務では見えにくい個々の才能を発見し、部門を超えたコミュニケーションを活性化させる絶好の機会となりました。これは、従業員のエンゲージメントを高めるための、費用対効果の高い投資であると私たちは考えています。
Wacontreの2025年中秋節イベント、当日のハイライト
数週間の準備期間を経て、オフィスの一角はクリエイティブな工房と化し、各チームが趣向を凝らして製作した獅子頭がずらりと並びました。伝統的なデザインのものから、自社のブランドカラーを取り入れたモダンなものまで、そのどれもがチームの個性を雄弁に物語っていました。
コンテスト本番では、手作りの獅子が力強い太鼓のリズムに合わせて舞い踊り、会場は大きな拍手と歓声に包まれました。完璧に振り付けられた演舞もあれば、ユーモアあふれる即興パフォーマンスもあり、会場は終始笑顔で一体感に満ちていました。


白熱したコンテストと表彰式の後、雰囲気は和やかなものへと移り変わりました。会社から従業員へ感謝を込めた中秋節のギフトが贈られ、全員でご馳走を囲む懇親会が始まりました。コンテストの健闘を称え合い、製作の裏話を語り合う時間は、イベントの成功を祝う最高の締めくくりとなりました。


成功する社内イベント企画のコツ:創造性と効果を両立させるには
今回のイベントの成功は、決して偶然ではありません。私たちは、創造性と効果を両立させるためのいくつかの重要なポイントがあると考えており、ここでその秘訣を共有いたします。
- 従業員の自主性を尊重し、活躍の場を提供する: 外部の業者に委託するのではなく、従業員自身に企画・運営の主導権を与えることで、当事者意識が芽生え、イベントの質が格段に向上します。
- 「コンテスト」と「懇親」のバランスを意識する: 競争のスリルや達成感(「ハレ」の場)と、食事や歓談を通じたリラックスした交流(「ケ」の場)の両方を設けることで、イベントにメリハリが生まれ、参加者の満足度が高まります。
- 努力を評価し、称賛する文化を醸成する: 結果だけでなく、そこに至るまでのプロセスや努力をきちんと評価し、表彰する場を設けることが重要です。従業員の貢献を認める文化は、ポジティブな企業文化の醸成に繋がります。
Wacontreの2025年中秋節イベントは、単なる季節行事ではなく、従業員の創造性と団結力を可視化する象徴的な一夜となりました。この成功の根幹にあるのは、まぎれもなく従業員一人ひとりの情熱と才能です。
活気あふれるベトナム市場において、このようなユニークな社内イベントへの投資は、組織の結束力を強化し、企業の成長を加速させる原動力になると確信しております。Wacontreは今後も、従業員一人ひとりが輝ける企業文化の構築に努めてまいります。